日本橋川沿い再開発の第一弾として、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」が着工した。これは、三井不動産と野村不動産が手がけるプロジェクトで、2026年3月末の竣工予定。
デザインアーキテクトには、ペリ クラーク ペリ アーキテクツが起用されている。同社は、クアラルンプールのペドロナツインタワーや香港の国際金融中心、国内では、中之島三井ビルディング、日本橋三井タワー、日本橋室町三井タワーなどを手掛けている。今回の施設は、日本橋の着物・川・暖簾をイメージし、角度を振りながらセットバックする「スウィングセットバック」という特徴を持ちながらも、日本橋の街並みに調和した外観を表現している。
これらのプロジェクトは、ポストコロナを見据えた感染対策や高いBCP性能を有する、次世代の街づくりをコンセプトに、脱炭素の取り組みとして、オフィス部分にZEB認証、住宅部分にZEH認証およびDBJ Green Building認証を取得予定。
A,B,Cの3街地区で構成され、C地区に位置するメインタワー(超高層棟/地上52階、建物高さ284m)は、オフィス、ホテル、居住施設、商業、MICE、ビジネス支援施設の6つの用途からなる大規模ミクストユース施設。地下1階〜4階には、商業施設が形成され、5階〜8階には、MICEとビジネス支援施設が設けられている。さらに、39階〜47階には、ヒルトンが運営する最上級ラグジュアリーブランドの「ウォルドーフ・アストリア東京日本橋」が開業予定。48階〜51階には、ビジネスパーソンの中長期的な滞在者にも対応する約100戸の居住施設が予定されている。
また、C地区の地下一階レベルでは、整備予定の地下歩道を通じて、東京メトロ銀座線・東西線の日本橋駅に直結し、新たに都営浅草線日本橋駅の改札を整備が計画されている。これにより、乗り換えなしで、羽田空港へ約30分、成田空港へ約60分というアクセスが可能に。伝統と革新が共存する日本橋エリアの新たなランドマークに期待が高まる。
「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」
所在地:東京都中央区日本橋一丁目30~32番(地番)
施行者:日本橋一丁目中地区市街地再開発組合
設計:都市計画・事業コンサルタント・基本設計・実施設計・監理/日建設計
デザインアーキテクト/日建設計、PELLI CLARKE PELLI ARCHITECTS
施工:日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業建設共同企業体
区域面積:約3.0㏊
敷地面積:A街区/約1,370㎡ B街区/約2,060㎡ C街区/約15,560㎡
延床面積:A街区/約5,100㎡ B街区/約6,500㎡ C街区/約368,700㎡
用途:A街区/業務施設、商業施設 B街区/住宅、商業施設 C街区/オフィス、商業施設、ホテル、居住施設、MICE施設、ビジネス支援施設、駐車場等
階数:A街区/地下1階地上4階 B街区/地下2階地上7階 C街区/地下5階地上52階塔屋3階(高さ/約284m)
全体竣工:2026年3月末(予定)