茶の作法を機能として空間に落とし込んだ抹茶スタンド
機能性だけを残し、引き算のデザインで究極に削ぎ落としたコンテンポラリーな抹茶スタンドをデザインしました。モルタルのカウンターを3つに分けて、茶室空間としてのデザインではなく、茶の作法を機能的に取り入れ、本当に必要な物だけを必要な時に出すデザインとし、カウンター上にはその時のメニューのみを配置。壁際のベンチシートの側にテーブルにもなるオブジェのような石を埋め込み、シンプルな空間に異物を1つだけ入れ込むことで、空間にリズムが生まれています。都会の中のリラックス空間を楽しんでいただきたいです。(井上拓馬/everedge)
「COMFY」
所在地:京都府京都市下京区藪下町35-2
オープン:2023年3月3日
設計:everedge 井上拓馬 フェレイラアナパウラ
床面積:37.78㎡
客席数:4〜6席(ベンチ)
Photo:山元咲奈
【内外装仕様データ】
床:一部既存利用 一部鋼製束組木床下地の上墨モルタル+CL塗装
壁・天井:LGS組みPBt12.5下地EP塗装(白)
什器:カウンター/コンクリートブロックの上薄塗りモルタル材+CL塗装 ベンチ/木工造作の上墨モルタル仕上げ
井上拓馬/everedge
1984年、京都生まれ。16歳で単身渡米。伝統を重んじる古都に生まれ、多様性を受け入れる都市に育ったことは、その後の視点に大きな影響を与える。2007年、ニューヨーク州・ファッション工科大学(FIT)インテリアデザイン科を卒業。日本に帰国後、株式会社グラマラスに入社、ドーハ、中国、台湾、アメリカ など多数の海外プロジェクトを経験。2012年、株式会社everedge設立。2017年、y gionのクリエイティブディレクターに就任。現在、様々なジャンルのプロジェクトに従事しながら現在に至る。