海や空のグラデーションを“藍”で表現
福岡の繁華街である中央区大名に位置する「友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神」。近年の健康志向や自然由来、オーガニックなどの本質的な美しさへの注目を背景に、海や空など自然の青のグラデーションをモチーフとして、空から差し込むような心地の良い間接照明と波のようにリズミカルなウェーブの照明ラインを多用し、空と海、波に包み込まれるような心地よい空間を目指し空間全体をデザインしました。基本のマテリアルは、藍染の原料となる天然藍を練り込んだ左官材の奥深い藍色の床と壁に、同系色でまとめてスタイリングを施した家具類を配置。これらの家具は、ファッションの街として知られる大名をイメージしながらオリジナルで製作しています。イスはTGDAオリジナルのアームチェアを、同歯科限定のブルーカラーで染め、スペインの生地メーカーagora社のデニム調生地を特別に張り込んで制作。サイドテーブルには、繊維廃棄素材のアップサイクル材であるSTELAPOPを利用することで、天然藍の床壁とデニム材との調和を図っています。(高須 学/Takasu Gaku Design and Associates)
「友枝歯科・矯正歯科クリニック福岡天神」
所在地:福岡市中央区大名2-6-50 大名ガーデンシティー2階
オープン:2023年6月8日
設計:Takasu Gaku Design and Associates 高須 学 手島紗夜
床面積:148,38㎡
Photo:TRANSPARENCY Ikunori Yamamoto
【内外装仕様データ】
床:モルタル金鏝仕上げの上樹脂モルタル塗り(モールテックス) 木軸床上げの上リノリウムシート貼り(田島ルーフィング)
壁:PBt12.5+9.5、FGボード下地樹脂モルタル塗り(モールテックス) AEP塗装
天井:PBt12.5下地AEP塗装
その他:什器/木下地の上樹脂モルタル塗り(モールテックス) アームチェア/デニム調生地張り(agora) サイドテーブル/アップサイクル材張り(STELAPOP)
高須 学/Takasu Gaku Design and Associates
インテリアデザイナー、プロダクトデザイナー。1974年福岡県生まれ。九州芸術工科大学で工業設計を学んだのち一級建築士事務所に6年間勤務後独立。2002年に前身となるタカスガクデザインを設立し現TGDA inc.に至る。現在m東京と福岡の両拠点を中心に、全国各地の商業空間デザインや住空間設計、生活に携わる各種プロダクトデザインの商品開発、プロダクトデザインなど多岐に渡り活動している。German design awards 2023_Special Mention/2022_Winner、Sky Design Awards 2020_Short List、dezeen awards 2020 interior studio of the year_Long Listなど受賞歴多数。