“一人”の大切な時間を過ごすためのカフェラウンジ

東京・新宿駅西口から徒歩3分の立地。ここに、うどん屋と天ぷら屋とそば屋を運営する「一滴グループ」がある。同社の呪文は「自分たちが行きたくなる店をつくる」である。「ソロ山」は、そのクライアントが「大人が“一人”でお酒を愉しめる空間」を新宿につくることが出来ないかと考え、出店を決意したカフェラウンジだ。インテリアは、全席をお一人様用の席としてデザインし、利用もお一人様のみを対象としている。また、ドリンクやフードはセルフサービスになっており、滞在する時間はすべてお一人様を愉しめるオペレーションとなっているのが特徴。空間全体にわたって、一滴グループの名前の由来である「一滴のつゆにも八銭のお代を頂戴しているという」という理念、思いにインスピレーションを受け、雫が一滴ずつ広がっていくようなデザインを試みた。
私は、ここで一人ひとりが、自分の大切な時間を過ごして欲しいと願っている。（吉田昌弘／KAMITOPEN）

「ソロ山」
所在地：東京都新宿区西新宿1-15-9 VINTAGE1 8階
オープン：2023年8月8日
設計：KAMITOPEN　吉田昌弘　中山聡真
床面積：57.16㎡
客席数：室内13席 テラス3席 屋上7席
Photo：宮本啓介

【内外装仕様データ】
床：フリーフロア下地塩ビタイル貼り（IS-1035-A／サンゲツ）
壁・天井：新規LGS組みPBt12.5下地壁装材貼り（リアルデコ WRA8019／東リ）
家具・什器：1人席ブース／化粧フィルム（オルティノ VKK6114／アイカ工業）　メラミン化粧板（カラーシステムフィット KJ-6114／アイカ工業）

吉田昌弘／KAMITOPEN
一級建築士。1977年大阪生まれ。2001年京都工芸繊維大学工芸学部（岸和郎ゼミ）卒業。2001年タカラスペースデザイン株式会社入社。2007年KAMITOPEN設立。2008年株式会社KAMITOPEN一級建築士事務所設立。