北の大地の美しい自然の風景を表現したパフェバー
“美しき白銀の世界。降り積もった雪は眩い太陽の光に照らされ、煌めきながら足元に溶けて広がっていく。まだ残る雪の塊には儚さすら感じられる。”
かつて蝦夷地(えぞち)と呼ばれた北海道は、明治維新をきっかけに設置された開拓使によって大きく発展を遂げた。その中でも大いなる貢献をしたホーレス・ケプロン氏の「雪は作物を豊かにする。雪の下には未来がある。」という言葉をテーマにしながら空間をデザインした。「Remake easy」の象徴であるブロンズカラーを太陽に見立て、そこから暖かな光が溢れているようなカウンターバックに始まり、雪溶け水のような艶を描いた床面、白樺の樹皮に見立て短冊状にカットしたリサイクルボード、そして、雪の煌めきと結晶感を思わせる特注人工大理石の天板。雪溶けの中で生まれたような空間に、至極のパフェが輝きながら現れる。その日常の先には、まだ見ぬ世界が広がっているだろう。(長谷川裕也/FiG)
「Remake easy 札幌」
所在地:北海道札幌
オープン:2023年9月
設計:FiG 長谷川裕也
照明計画:Filaments
床面積:70.8㎡
客席数:15席
カメラマン名:ad hoc 志摩大輔
【内外装仕様データ】
床:躯体床の上コンクリートステイン塗布+特殊塗装
壁:エイジング塗装 SUSバイブレーションの上ブロンズカラークリア リサイクル内装ボードt1目透かし貼り(ケイミュー)
天井:PB下地AEP塗装 リサイクル内装ボードt1目透かし貼り(ケイミュー)
その他:カウンター/特注人工大理石 特注家具(ロックストーン)
長谷川裕也/FiG
1994年、大阪府生まれ。京都造形芸術大学環境デザイン学科を卒業後、2015年より株式会社グラマラスに6年間在籍、2021年にFiG(フィグ)設立。インテリア・家具・プロダクトと多岐に渡るデザイン、ディレクションを手掛ける。表層だけに囚われない、本質的なデザインから導き出される遊び心とオリジナリティ、そこから生まれる豊かさをコンセプトとしている。