北アルプスの自然や水をテーマに未来を考えるきっかけを生む場所
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」にある、CO2排出ゼロのサステナブルな水づくりを楽しく学べるブランド体験施設。北アルプスの山、生物、人、全てを繋ぐ「水」の存在、自然と共生する喜びを知り、未来を想ってほしいという願いから「未来へ続く物語」をコンセプトに工場見学体験をデザインした。
山の稜線をデザインした壁、水滴をモチーフにしたベンチ、リアリティを追求した山のジオラマや、大自然を感じられるテラスなど、施設の外にいても中にいても、森の中に溶け込んだように感じられる没入感を演出。ウォーターシアターでは、6Kの実写映像を盛り込んだ映像を投影し、自分自身が雨粒のひとつになったかのように水の旅を体感できる。自由に動かして森づくり、水づくりの流れを体感できる展示コンテンツは、実際に工場で使われている部材を使用して制作。建材や家具には長野県の地場木材であり老朽化が問題となっているアカマツ林の間伐材を活用した。(立野弘貴/船場)
「サントリー天然水 北アルプス信濃の森工場」
所在地:長野県大町市常盤8071-1
オープン:2022年5月
設計:船場 立野弘貴
床面積:410,000㎡
Photo:佐藤振一
【内外装仕様データ】
床:モルタル素地仕上げ 塩ビタイル貼り
壁:AEP塗装
天井:木工染色仕上げ AEP塗装
家具・什器:木工染色CL仕上げ 木工化粧板
立野弘貴/船場
船場 Design Direction Division 1 ディビジョンリーダー/一級建築士。1975年生まれ、1999年九州芸術工科大学芸術工学部卒業。1999年に船場に入社し、規模を問わず様々な業態の商業施設のほか、教育施設、公共施設、オフィスなどのデザインと設計を手掛ける。日本空間デザイン賞、ウッドデザイン賞、サインデザイン賞など多数受賞。