LAPIN保育園

集合住宅から保育園への用途変更である。構造的な遡及工事を避ける、またはもともと対応をしていなかった車椅子関係のバリアフリー法の扱いをどうするか、その他の法的な分析に一番時間を費やしたような仕事である。ごく一般的な集合住宅を、あまり手を加えすぎず、いかに保育園らしい建物に変身させるかが、もう一つの課題であった。外観のデザインは、どこかしら“バッタ”に見える階段のデザインに集約された。グレーと青の色ガラスで沈み気味の全体イメージを盛り上げるだけでなく、子供たちがこの階段を利用するときに、空や周りの自分たちの地域の風景を再発見する、同時に室内に入る自然光に色見を与える狙いがあった。室内については下駄箱の子供用のアルコーブ、潜り口、円盤のような照明等で、少し遊具のような雰囲気を持つエントランスをまず作ろうとした。その他、年齢別のお昼寝の部屋等は都市の中の建物のように設定、遊びやおやつの部屋はみんなが集まる都市の中の広場のように計画した。既存の窓と同じ形の掲示板や、照明の配置がその集まる空間を表現している。保育園らしく、というのは、子供っぽいデザインを目指すことでは決してない。子供は小さな大人、楽しげなアイデアを考えるとき、色彩計画や照明計画を含めて子供たちのセンスを磨くため、いかにハイセンスなスタイルを目指すかが託された役目だと思った。(玄・ベルトー・進来/文責BAMBOO

 

 

  • LAPIN 保育園」
  • 所在地:埼玉県坂戸市
  • 竣工:20113
  • 設計:玄・ベルトー・進来
  • 延べ床面積:769.76
  • photoNacasa & Partners

 

 

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