MAZYA OPTIQUE

眼鏡は、屈折・反射・透過といった光の現象を凝縮したプロダクトである。「光学」という意味を持つ“OPTIQUE”という名を冠したこの眼鏡店では、CIカラーであるブルーと共にそうした現象や陰影を意匠化することがふさわしいと考えた。

眼鏡店のデザインとはつまり棚のデザインとも言える。今回のクライアントは眼鏡をきちんと“置いて陳列することを望んでいたので、なおさらそれを意識した。しかし面的要素の強い服と違い、眼鏡は線的要素で成り立つ、とても繊細な商品である。棚という水平面に意匠を施しても、商品の存在感があまりない上、水平とはつまり目線に対して水平なので、全体の存在感が希薄になると考えた。よって今回は、棚のデザインという考え方を発展させ、意匠のポイントを鉛直面である方立に絞り、そのすべてに不規則な角度を付けることで、光の流れや陰影を意匠化しようと考えた。また、透明アクリルをブルーに染色。フェイスミラーと共に方立にちりばめ、その効果を更に高めるのと同時にこの店のオリジナリティーの発展に繋げた。

眼鏡の特性から派生させた、以上の考えと一連の作業は、例えるなら照明器具のシェードをデザインしている感覚に近かった。OPTIQUE(眼鏡店)はオプティカルな一つの照明器具であるという意識を強く持ってデザインした。(横井慎一郎/文責BAMBOO

 

  • MAZYA OPTIQUE
  • 所在地:広島県東広島市西条町御薗宇4405 フジグラン東広島2
  • オープン:20114
  • 設計:ハイジクリエイティブパートナー 横井慎一郎
  • 床面積:90
  • photoNacasa & Partners

 

 

 


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