VERRE TOKYO

間口に対して極端に奥に長いという特殊な地形を生かし、アーチの連続による意匠とミラー効果を用いて奥にスケールアップする平面計画をおこなった。また降り注ぐ外光と飛行機の発着が望める好条件を24時間営業と合わせ、どの時間においても快適な環境をつくり出す照明計画とした。空港内の施設として唯一喫煙可能な飲食店であるため、分煙スペースについても理想的な区画を実現した。メニューは主に日本のビールのおいしさを満喫できる豊富なラインナップで、これがコンパクトに集約された厨房からゲストにクイックに提供される。店内は窓際カウンター席、壁側ソファー席、さらに喫煙と非喫煙に分けられているが、どこに座ってもゆったりとしたイスと席間が保たれている。またノートパソコン用のコンセントも用意され、プライベートな時間をつくることもできる。旅行者につかの間の憩いと、空港にいることの有意義さをもたらし、様々な滞在状況に対応可能な雰囲気づくりによって昼間の自然光、夜間は落ち着いた明かりのもとで憩える。クラシックでありながら未来的なデザインを体現する “時代を超えた西洋の絵描きのアトリエ”として、ダイナミックなモールディングを間接照明とともにゲート状に連続配置、鏡面の壁面には西洋の画家の絵画をグラフィック加工することで、これを表現した。(鈴木克典/文責BAMBOO

 

 

  • VERRE TOKYO
  • 所在地:東京都大田区羽田空港2-6-5 羽田空港国際線旅客ターミナル3
  • オープン:201010
  • 設計:ファンタスティックデザインワークス 鈴木克典
  • 営業時間:24時間
  • 床面積:122.73
  • 客席数:44
  • 撮影:コピスト 吉村昌也

 

 

 

 

 

 

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