隣接する本館がきらびやかなデザインコンセプトのホテルであったため、別館であるANNEXは、戦略的に落ち着いて、世代問わず滞在型のホテルデザインにしようと考えた。対極するデザインの視点から「和」をコンセプトにすることは決めたが、同時に若年層にも響くようにアーティステックな要素も取り入れることにした。グラフィッククロスによりビジュアルアート（2D要素）を3Dに落とし込む手法として、「光」の回り方を考慮した下地の形状や造作を考えた。また、他施設には無い空間をローコストに改装することも実現している。（折原美紀／oriharamiki design office）

「HOTEL A to Z 安曇野ANNEX」
所在地：長野県松本市
オープン：2020年5月5日
設計：oriharamiki design office　折原美紀
床面積：43㎡（1部屋）
客室数：18室（うち11室改装予定、今回一次改装工事2室）
Photo：ナカサ＆パートナーズ

【内外装仕様データ】
床：コンパネ下地塩ビタイル貼り　一部畳敷き
壁：PBt12下地クロス貼り（一部グラフィッククロス貼り）　グラフィック制作（ビーグループ）
天井：PBt9.5下地クロス貼り
家具・什器：造作メラミン化粧板貼り（イビケン）