島根県隠岐郡海士町(あまちょう)に、ジオパーク拠点機能と宿泊機能を兼ね備えたホテル「Entô(エントウ)」が開業する。
海士町は、180の島々で構成され、「ユネスコ世界ジオパーク」の一員でもある隠岐諸島に4島ある有人島の一つ。今回の計画は、人口約2300人の島に唯一現存するホテルを建て替えるもので、大型ホテルの建て替えとしては国内で初めて全面CLT工法(Cross Laminated Timber/最小限工程での施工を実現する工法)を採用。離島の新しい木造建築施工の在り方として注目を集める。
設計は、MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(東京)、ビジュアルアイデンティティ・ネーミング開発は日本デザインセンターが担当。 Seamless(隔たりや境目のないこと)、Honest(正直さ、素直さ)をコンセプトに、島前カルデラが眼前に広がる風景を全身で感じられる空間設計になるという。
客室36室のほか、ラウンジ、テラス、研修室、レストラン、大浴場などで構成、「泊まれるジオパーク拠点施設」として生まれ変わる。ジオパークの魅力を世界へ発信する、観光客と島民の交流施設としての役割を担いながら、隠岐の大自然だけを最大の価値に、新しい旅の贅沢と豊かさを提供するホテルをめざす。
「Entô」
所在地:島根県隠岐郡海士町
開業:2021年7月
客室数:36室
設計:MOUNT FUJI ARCHITECTS STUDIO(原田真宏 + 原田麻魚)
https://www.oki-ama.com/