9月23日に「英国アンティーク博物館 BAM Kamakura」がオープンする。この施設は、次世代にアンティークの世界を伝え、物や人を引き継ぐ素晴らしさと大切さを感じ取ってもらいたいと願うメッセージが込められた博物館。施主である鎌倉アンティークス・土橋正臣氏が長年に渡り収集してきた100年以上の歴史を持つ本物のアンティークが展示される。4フロアからなる時代ごとのアンティークを設えたフロアには、シャーロック・ホームズの部屋を再現したスペース、さらに、グランドフロアには、日本初のロンドンタクシーを用いた「ブラックキャップカフェ」も登場。
以下は、設計デザインを手掛けた隈研吾氏からのメッセージ。
「英国と日本の繋がりは深く、例えばスコットランド出身のチャールズ・レニー・マッキントッシュという建築家は、日本の建築デザインに影響を受けティールームを造った。そのデザインはまさに日本そのものであり、私が2018 年に設計デザインした V&A Dundeeのデザインミュージアムに再現されている。そこには英国アンティークと近代的な電気自動車が展示されており、まさに OLD&NEW という時代を超えた融合ともいえる。 今回、鎌倉の歴史ある段葛の参道に建つ英国アンティーク博物館 BAM には、土橋氏の集めた 100 年以上の歳月を吸い込んだ純粋なアンティークが並ぶ。そう言った意味で建物のデザインは、どこまでも純粋でなければならないと考えた。幾度となく熟考を重ねた結果、すべての窓を無くしシンプルに整え、鎌倉の伝統文化を象徴する鎌倉彫にインスピレーションを受けたファサードを採用した。鶴岡八幡宮の裏山、御谷(おやつ)から連なる里に根差した BAM 建築は、鎌倉で大切に引き継がれる文化施設として愛されることになるだろう」。
「英国アンティーク博物館 BAM Kamakura」
所在地:神奈川県鎌倉市雪ノ下1-11
竣工予定:2022年7月(一般オープン/9月予定)
階数:地上4階
延床面積:256.12㎡(展示場、物販)
1階/ビンテージ(1950〜1990年)London Taxi/Black Cab
2階/ジョージアン時代(1714〜1837年)The Georgian Room
3階/コナンの生きた時代(1859〜1930年)Sherlock Holmes’s Room
4階/ヴィクトリア朝(1837〜1901年)The Victorian Room
施主:鎌倉アンティークス 土橋正臣
アドバイザー:ブリキのおもちゃ博物館 館長 北原照久
設計デザイン:隈研吾建築都市設計事務所 隈 研吾
https://www.bayyokohama.jp/