海岸の景観をモチーフにしたホテル

千葉県袖ヶ浦にある海岸風建築を取り込んだ既設ホテルの改装プロジェクト。近隣には、千葉フォルニアまたは袖フォルニアと称される、千葉県袖ヶ浦市の工業地帯の一画の海に臨む人気のビュースポットがある。その景観から着想し、ウェストコーストらしい「白」「ロープデザイン」「ストリート」などのキーワードに、更に現代にフィットするようなデザインへと昇華させることを目的とした。パーキング脇の建物1階は、以前はプールのような水盤をモザイクタイルで施していたが、今回はモルタルですべて潰し、スケボーパークのようなイメージに変化させた。ロビーはロープワークで曖昧な仕切りとし、ウェイティングとしての機能やラウンジ感を表現。現段階では2部屋のみの改装だったが、今後、段階的に客室を改装していく予定だ。（折原美紀）

「HOTEL COAST HYKE」
所在地：千葉県袖ケ浦市神納1834
オープン：2022年10月17日
設計：oriharamiki planning office　折原美紀（ディレクション、デザイン）　稲村莉奈（デザイン）　坂井 渓（グラフィックデザイン）　折原麻美（グラフィックデザイン）
客室数：22室
Photo：ナカサ＆パートナーズ

【内装仕様データ】
床：モルタル下地塩ビタイル貼り　モルタル下地カーペットタイル貼り
壁：PB下地クロス貼り（オリジナルグラフィックデザインクロス貼り含む）
天井：PB下地クロス貼り
家具・什器：メラミン化粧板

折原美紀／oriharamiki design office　oriharamiki planning office
株式会社oriharamiki design office 代表取締役、株式会社oriharamiki planning office 代表取締役。女性ならではの感覚で「大胆且つ繊細に」「時間や場の空気をデザインすることを具現化すること」を目指して活動している。そのフィールドはレジャーホテル、飲食、クリニック等多岐にわたり、デザイナー活動の他にも女性にターゲットを絞った新ブランド「GYOZA OHSHO」（株式会社王将フードサービス）の立上げを機にプロデュース業にも参画。現在では、人とクリエイティブの関わり方を様々な取り組みで模索し、サポートメンバーと共に活動のフィールドを広げている。JCDデザインアワードなどで奨励賞、及び入選多数。