情報発信と共感を生み出すオープンコミュニケーション空間
築40年の自社ビルであるコクヨ東京社屋をリノベーションし、2021年に誕生した「THE CAMPUS」において、最後の遊休空間となっていたホールの改修プロジェクト。THE CAMPUSは、「みんなのワーク＆ライフ開放区」というコンセプトのもと、社内外の情報発信やイベントなど、企業のオフィスを越える様々な実験が行われてきた。コクヨは、2022年にグループのパーパス「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする」を発表し、中長期的な視点で社会課題に向き合っていくことを宣言している。
「THE CAMPUS HALL “CORE”」は、これから生まれるヨコクの発信拠点として、THE CAMPUSから生まれるエネルギーを世の中に広げ、新しい情報発信と共感を生み出すオープンコミュニケーションホールとなることを期待した。ステージと客席という旧来型のホールを再考し、方向性を問わないすり鉢状の空間形状と大型LEDビジョンなどのデジタルテクノロジーを導入することで、多様で自由度の高い集い方を可能にしている。（原田 怜／コクヨ）
「THE CAMPUS HALL “CORE”」
所在地：東京都港区港南1-8-35
開設：2023年4月7日
設計：コクヨ 原田 怜 川尻健介 HACHIDO 轟木徳八
設計アドバイザリー：コクヨ 野島耕平
企画：コクヨ 江崎 舞 安永哲郎
アートディレクション：コクヨ 佐々木 拓 金井あき
照明計画：モデュレックス
テキスタイルデザイン：fabricscape
アートワーク：中山晃子
アートコーディネート：MAGUS
PJ統括・PM：コクヨ 新居 臨 菅原 俊光 川村 悠太
床面積：308㎡（バックヤード、倉庫除く）
Photo：ナカサ＆パートナーズ
【主な内外装仕様データ】
床：既存コンクリートスラブの上置き床上げ（SL+600～100） タイルカーペット貼り（woolflooring／堀田カーペット） ゴムチップタイル貼り（アストロフェースウォール／ニチマンラバーテック） ステップ造作／ラワン合板UCL
壁：既存ベルベット壁の上特注カーテン 新規LGS組み 有孔ボードAEP塗装 不燃突板シート（サンフット／北三） 新規鉄骨壁の上大型LEDビジョン設置
天井：スケルトン吹き付け塗装
家具・什器：ラウンジチェア／脚・スチールメラミン焼き付け塗装 張地・ブークレ生地張り込み（SAIMA08／RIOMA） ノックダウンテーブル／脚・スチールメラミン焼き付け塗装 天板・ウレタン下地特殊塗装（シックスインチ） センターソファ／ウレタン下地特殊塗装（シックスインチ） 可動プランターボックス／スチールメラミン焼き付け塗装
（左から）
原田 怜／コクヨ
2011年武蔵野美術大学卒後、商業空間設計施工会社を経て、2017年コクヨ入社。オフィス、コワーキングなどの空間デザインを担当。受賞歴にA’design Award “Spatial Category Bronze”、日経ニューオフィス賞クリエイティブオフィス賞、DSA Design Award地域賞など、その他国内外で受賞多数。
川尻健介／コクヨ
2009年神戸大学大学院建築学専攻修了後、商業空間設計施工会社を経て、2021年コクヨ入社。オフィスの空間設計業務に従事。受賞歴にSky design award、日本空間デザイン賞。一級建築士。
轟木徳八／コクヨ
店舗設計事務所勤務を経て、2014年コクヨ出向。2019年HACHIDO開設。受賞歴に、2016年JCD Design Award 2016 Best100、DSA Design Award 2016入選、2017年DSA Design Award 2017入選、2018年DSA Design Award 2018入選、2021年Good design award金賞、Frame Award “Large office of the Year”、Reddot design awardなど。
