Salon de Louis Premium

店舗での体験を楽しむ行為を誘発するインテリア

「Salon de Louis」は、代官山、表参道に店を構えて韓国カルチャーを発信している、若い女性に人気のカフェである。その3号店として、銀座に新築した自社ビルの1、2階にベーカリーカフェ「Salon de Louis Premium」をオープンさせた。既存店では、欧米のオーセンティックなカフェスタイルをベースに、若い女性受けやSNS映えを狙ったデザインやメニューを展開している。銀座店でも、このコンセプトは継承しつつ、銀座という場所性を考察し、よりハイエンドで都会的なデザインを目指した。
店のアイコンとなるのは、テーマカラーとしたディープグリーン、クリスタルシャンデリア、それらを際立たせるために組み合わせた真鍮とミラーである。路面店のため歩道から覗ける1階正面には、パンのディスプレイ什器を設けている。ここが店の象徴になるように、シャンデリアと折り上げた天井を間接照明と真鍮で強調し、什器の形状もオブジェのような形状にした。什器の回りを回遊できるように配置しているため、パンを選ぶ楽しさが生まれ、人が動くことによって変化が出るように、棚板の側面はミラーモザイクタイルで仕上げている。1階と2階を繋ぐ階段では、吹き抜け部分に吊られたシャンデリアと、それを映り込ませるために施した多角のミラーによって、2階の空間を予感させつつ、期待感を持たせている。2階では、外光を取り込みつつ、開放的なカフェの雰囲気を作るためにオープンな構成とした。一面の壁をモールディングと組み合わせたミラーは、座る席によって異なる店内を覗かせたり、SNS発信の自撮りを触発する仕掛けになっている。(神田亮平/Roito

 

「Salon de Louis Premium」
所在地:東京都中央区銀座1-14-6 GINZA LOUIS 1、2階
オープン:2022年10月4日
設計:Roito 神田亮平
床面積:211.46㎡
客席数:57席
Photo:ナカサ&パートナーズ

【内外装仕様データ】
床:磁気質タイル貼り(マラッツィ
壁:磁気質タイル貼り(マラッツィ) AEP塗装+モールディング(サンメント/みはし) ミラー貼り クロス貼り(マナトレーディング
天井:AEP塗装+モールディング(サンメント/みはし
その他:什器/大理石本磨き(関ヶ原石材) 真鍮メッキ仕上げ リブ材(サカイリブ/サカイ) モールガラスパーティション


神田亮平/Roito
1979年 横浜生まれ。2003年 ICSカレッジオブアーツ インテリアデザイン科卒業。2003年 橋本夕紀夫デザインスタジオ入社。2013年 デザイン事務所「ロイト」設立。2016年 株式会社ロイトに改組。

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