緑の丘と洞窟の中を巡るようなデンタルクリニック体験

「行きなくない場所を行きたい場所へ」をコンセプトにした、横浜駅に近接するタワーレジデンス1階の歯科医院の設計。ロケーションは「アート＆デザインの街」をテーマに開発された横浜ポートサイド地区、帷子川沿いのポートサイド公園に面して全面ガラス張りとなっている物件。この素晴らしいロケーションを最大限に生かした空間のデザインを目指しました。
当該物件の内装天井高は約5.7ｍで、非常に大きな空間を有していたため、室内に緑豊かな丘を創出し、ガラスを介して外部の公園と室内の丘を繋いでいます。受付・待合空間は、人工丘の外側に配置し、丘の側面に口を開け、その中の洞窟を探検するように進んでいくと、診察ブースや検査室諸室などがあります。一部の診察ブースの頭上には、丘の上へ繋がる縦穴が開いていて、そこからの光が降り注ぎ、見上げると丘の上の植物が顔を覗かせています。（KTXアーキラボ）

「横浜ゆうみらい小児歯科・矯正歯科 ポートサイドクリニック」
所在地：神奈川県横浜市神奈川区大野町1-25 横浜ポートサイドプレイス タワーレジデンス1階
オープン：2024年5月18日
設計：KTXアーキラボ
床面積：288㎡
Photo：スターリン・エルメンドルフ

【内外装仕様データ】
床：パーチクルボードt20、合板t15二重貼り＋塩ビタイル貼り（田島ルーフィング）　一部人工芝
壁：PBt12.5下地左官材不燃特注色吹付仕上げ（ジョリパット／アイカ工業）
天井：PBt12.5下地左官材不燃特注色吹付仕上げ（ジョリパット／アイカ工業）　吹き抜け／躯体RC塗装
その他：家具／化粧板（アイカ工業）　人工植栽防炎処理（ベストグリーン）

松本哲哉／KTXアーキラボ
一級建築士。株式会社KTXアーキラボ 代表取締役兼CEO。株式会社マツヤアートワークス代表取締役兼CEO。大阪芸術大学 非常勤講師。16カ国165タイトルを超える国際デザイン賞を受賞。