SPOTAKA BASEBALL


野球のさまざま要素をダイナミックに表現した専門店

 

大阪で「スポタカ」の愛称で知られるスポーツショップの名店が、軟式野球にこだわってオープンした専門店。空間のコンセプトはズバリ 「野球場」 です。「わかりやすくかつインパクトを」というキーワードは、私たちスーパーマニアックが近年、大切にしているマーケティングワードで、これを忍ばせておかないと商環境が苦戦または遠回りを余儀なくさせられるという持論を持っています。そして、この店も例外なく 「わかりやすく、インパクト強めで」 デザインしました。
道行く人にはファサードから何屋さんかを理解してもらい、目的を持ってご来店いただく人には、より期待感を持ってご入店いただけるように、とにかく解りやすく野球場をイメージできるファサードをデザイン。ブルペンから救援投手が登場する際の 忍者扉をファサードの扉とし。装飾も球場の外野フェンスをモチーフにしています。また、店内に入ると手前にバットを円形に囲むようにしたディスプレイが目に飛び込んできます。これは、今、流行りのカラーバットを小スペースでお客様に見やすいよう工夫したことから生まれた手法です。次に、職人さんが実際に目の前でグローブを作っている作業場を、第二のビジュアルポイントして店内センターに設置。最後に、この店舗のメインビジュアルとなるグローブタワーは、奥にお客様を引き込む動線を意識し、店内に聳え立つようにデザインとしました。このタワーには、SDGsを意識して使用済みの痛んだボールを使用しています。店内の両サイドには前あて〈商品当て込み用〉照明とエキスパンドメタル棚の背面に赤いLEDの照明管を配して、お客様の高揚感を煽るように計画。また、バットタワーの各棚に間接照明を配することで、商品がふわっと浮き上がるように工夫し、同時にメインビジュアルとなる使い古した軟式ボールを下から照らすことで、 その存在感を際立たせています。(鈴木庸亮/スーパーマニアック

 

「SPOTAKA BASEBALL」
所在地:大阪府大阪市浪速区敷津東1-1-21
オープン:2024年4月20日
設計:スーパーマニアック 鈴木庸亮
施工:UnDer
照明計画:ウシオライティング
床面積:約79㎡
Photo:TOREAL 藤井浩司

 

【内外装仕様データ】
床:モルタル金ゴテ押え防塵塗装
壁:PBt12下地塗装仕上げ
天井:スケルトン
その他:什器/木工下地メラミン化粧板貼り 一部エキスパンドメタル

 


鈴木庸亮/スーパーマニアック
島根県出身。スーパーマニアック創業メンバーとして、今福と共に、数々の話題店舗、ヒット店舗を構築している。受賞歴/SDAサインデザイン賞 優秀賞、Sky Design Awards(カナダ・香港・日本) 銅賞、A’Design Award (イタリア) 銀賞・銅賞、JCDデザインアワード BEST100、CSデザイン賞 銅賞、Asia Pacific Interior Design Award (香港)フードスペース BEST10、A&Dトロフィーアワード Certificate of Excellenceなど他多数。

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