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「Ginza Sony Park」完成、2025年1月グランドオープン



東京・銀座の数寄屋橋交差点に位置する「Ginza Sony Park」が8月15日に竣工した。1966年に「街に開かれた施設」をコンセプトにソニー企業が運営してきた「ソニービル」の建て替えプロジェクトとして、2025年1月にグランドオープンを予定している。同施設は、地上5階、地下4階で、高さをあえて銀座の標準的な建物の半分ほどに抑え、集積率の高い都会の中に「余白と新しい景観」を生み出すことを目指しているという。これまでソニービルの跡地には “ソニースクエア” という10坪のパブリックスペースが設けられ、季節ごとに四季折々のイベントを開催。「都市を修景的につくる」という思想から、余白の少ない都会に外部空間をつくり、街を訪れる誰もが楽しむことができるようにと設計されたこのスペースは「街に開かれた施設」の象徴となっていた。ソニービルの創業者である盛田昭夫は、このスペースを「銀座の庭」と名付けた。同施設はその思想を継承し「銀座の公園」として進化させ、人々が思い思いに過ごせる余白と、体験型のプログラムや飲食などのアクティビティによって、街や人々にリズムを生み出す場づくりを目指す。
建物は、地上三方が道路に面し、地下は地下鉄コンコースと地域最大級の地下駐車場に直結している。ソニービルから続くこれらの機能と建物を有機的に結びつける「ジャンクション建築」の考えも継承。地上では数寄屋橋交差点からの動線を開放的な吹き抜け空間で受け入れ、地下動線も扉や壁をなるべく設けずにシームレスにつなぐことで、銀座の街を訪れる人々が気軽に行き交うことのできる空間を実現する。さらに地下鉄コンコース接続部にはかつてのソニービルの躯体の一部を残し、進化と同時に建物の歴史を見ることもできる。また、ソニービルで採用されていたスキップフロアにより地上階のフロアを連続した空間でつなぐ「縦のプロムナード」の考えを進化させ、地上の外部空間を取り込みながら地下3階から地上5階(屋上)まで建物全体をつなげる新たな「縦のプロムナード」をつくり上げる計画。銀座では珍しい打ち放しコンクリート建築で、普通ベニヤ型枠を採用したコンクリート打設により、大らかでプリミティブな表情を見せ、重心の低い建物のフォルムとあわせて、公園の持つプラットフォーム的な要素を体現している。そのコンクリートの躯体を覆うステンレスのグリッド状のフレームは、壁面を使った様々なアクティビティを展開する機能的なファサードとして、また設備増設時の配管などを通す共同溝としての役割を担っている。加えて、このフレームは公園と街とのゆるやかなバウンダリーとなり、その隙間から地上の大きな吹き抜け空間の中に入り込む光が、まるで木漏れ日のような変化をもたらす。

 
 
 

 「Ginza Sony Park」
所在地:東京都中央区銀座5-3-1
フロア構成:地上5階、地下4階 ※地下4階は機械室など
敷地面積:707.42㎡
延床面積:4,390.39㎡
高さ:33.86m
設計:Ginza Sony Park Project
竣工日:2024年8月15日
https://www.sonypark.com/

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