東京・渋谷bunkamuraそばに、40種類を超える国内外のクラフトビアを提供するビアバーをデザインしました。重厚な意匠を持つ伝統的なビアパブのスタイルから脱却し、新たに幅広い世代へとクラフトビアを伝えていきたいというオーナーの意向から、カジュアルに利用できるイメージの空間を指向しています。立ち並ぶ40本の自立型のタップ(生ビールの注ぎ口)を囲むカウンターは、この空間のアイコン。新しく開発された世界初となるクリーニングシステムを持つビアサービングシステムが設置されており、ビールのコンディションを高く保っています。冷蔵室や炭酸ガスの設備も可視化できるようなレイアウトとし、ブルワリーの雰囲気を醸し出しています。iPod touchやiPhoneからスタッフがオーダーを取るハンディシステムや、頻繁に更新されるビールのメニューを店内にリアルタイムでモニターに表示させる、デジタル化されたシステムが積極的に採用されています。40種類以上のビールは、製造方法の違いや材料の配合等によってさまざまな「風味」をもたらしています。空間づくりもその「風味」の差異を感じられるように、店内のイスとスツールを40通りのバリエーションでデザインしました。座面や背もたれの形、面取りの角度、各部のR寸法などの微細な変化で「風味」の違いをユーザーが自然に感じられるように心掛けています。(齊藤良博/エイスタディ)
- 「Goodbeer faucets」
- 所在地:東京都渋谷区松濤1-29-1 クロスロードビル2階
- オープン:2011年12月18日
- 設計:エイスタディ 齊藤良博
- 床面積:123m²
- photo:淺田 創
- Goodbeer faucets
- http://goodbeerfaucets.jp/
- エイスタディ
- http://www.a-study.co.jp/