GARAKU ROPPONGI
  • 東京

和のマテリアルの多彩な表情を感じる隠れ家バー

港区の雑居ビルにひっそり佇む隠れ家バー。「楽しい場」をテーマに、竹をメインマテリアルとして、空間全体を和テイストでまとめている。竹は京都の竹定商店に協力してもらい、様々なサイズや種類を使い分けた。天蓋には「X」をモチーフにして、ダウンライトと干渉が起こらないように検証した上でパターンを組み、グラフィックデザイナーと協働することで、既成のマテリアルの新しい表情を見せている。さらに、和紙や金属板、ミラーなどがグラフィック的要素として加わったことで、上品でありながらもエンタメ性を感じられる楽しい素材感を生み出している。サイドVIPエリアとしたソファ席にも、西陣織の楽しさを追求しているJOTARO SAITOブランドの織物をパネルにして設置。雰囲気は凛としているものの、コの字カウンターにカラオケが加わり、賑やかな楽しさが溢れている。トイレの隠し扉が分からず「金の竹を押して」と案内されている様子もなんとも言えず嬉しく、オープンして以来、様々な思い出が詰まった場所でもある。強い想いを抱いてこの場所をつくられたMr.Xに、哀悼の意を表します。

GARAKU ROPPONGI

所在地:東京都港区六本木5-2-11
オープン:2022年4月
設計:ODEONS 丸山英一
照明計画:WIN BRIGHT 石原誠弘
グラフィック:ENGINE iD 久能木一成
床面積:44.38㎡
客席数:19席
Photo:ナカサ&パートナーズ 山本慶太
Designer:

丸山英一 オデオンズ ○プロフィールへ